2009年5月25日月曜日

裁判員制度の怪

裁判員制度が始まった。
テレビや新聞のアンケートによると、
国民の参加意欲は低い。
「素人の自分に人を裁けるのか」
という不安が主なようだが、
そんなこと心配する必要は全然ないんですよ。
むしろラッキーだと考えて良いくらいだ。



本来、裁判官になるには
超難関の司法試験に合格せねばならない。
大学で法律を専攻し、受験対策のための専門学校に通い、
卒業後も何年もかけて勉強し、
それでも受からない人がザラにいる。
人を裁くという行為は、それだけ重いはずだからだ。



ところが国は、
あなたが何ら努力をしなくても
ポンとその権限を与えちゃおうと言うのである。
なんとオイシイ話ではないか。



専門的な知識がないのに、正しい判断が出来るか不安?
国はあなたに「正しい」判断など期待してはいない。
素人なんだから当たり前である。
感情の赴くまま、極刑を求めても良いのだ。
国がそれでも構わないと言っているのだから。



やっぱりどうしても裁判員になりたくない? そうですか。
でも断れないんですよ。
原則として、拒否すればあなたは罰せられる。



あなたは賛成した覚えなどないのに、
国は有無を言わさず「義務」を背負わせた。
テレビや新聞は、この制度をあなたに
「理解させ、受け容れさせる」ための情報を
繰り返し流している。



あの時代の日本に、似てきていませんか。