2014年12月26日金曜日

新ブログ公開のお知らせ

2014年末をもって旧ブログより移転しました。

2015年1月より、こちらのブログで発信を始めます。

2014年12月16日火曜日

「男女共同参画とメディア・リテラシー」インタビュー



http://www.city.kagoshima.lg.jp/shimin/shiminbunka/danjokyodo/machizukuri/danjo/kanko/step/documents/02step39.pdf












男女共同参画に関する情報誌の巻頭インタビューをお受けした。
「男女共同参画へ向けたメディア・リテラシー教育のあり方」
がテーマ。

発行は鹿児島市。
鹿児島出身ではないワタクシメになぜお声が?と思ったら、
これまでにも精神科医の香山リカ氏や作家の落合恵子氏などが
登場されており、
鹿児島出身には限られないらしい。

インタビューでは以下のトピックについて
お話させて頂いた

●男女共同参画基本法が施行されても市民の意識がなかなか変わらない背景に、メディアの影響が大きいといわれている。メディアのどんなところに男女共同参画を阻む要素があり、私たちはどのようにメディアと接すればいいのか?

●これからの社会を担う子供たちを教育する立場にある大人は、子供たちの男女共同参画意識を育てるためにどのように教え、接していけばいいのか?

男女共同参画に否定的な意見(生物学的な男女差を挙げるなど)もあるが、男女共同参画社会を推進する中で女性が果たせる役割(女性ならではの強み)にどのようなものがあるか?

●男女それぞれの個性を生かせる社会を実現するために、まず私たちにできる第一歩は何か?


男女共同参画社会推進のためには、個々がメディアリテラシーを磨くことが必要。『男女共同参画の理念に配慮した教育活動』実践に向け、是非メディアリテラシーについて学び、考えてほしいものである。


ちなみに私が一時期働いていた福岡には
鹿児島出身の人も沢山おり、
彼らに芋焼酎の美味しさを教えてもらった。

「黒じょか(土瓶)」で飲むイモ、たまらんばい。




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2014年12月6日土曜日

SNSに依存する子どもたち(5)<家庭における対策>

20145


「SNS問題は、親とは全然話し合わない」と、ある女子中学生。確かに親世代にとってみれば、いまの子どもが使うSNSは複雑でよくわからない、と感じる部分もあるだろう。だが、そのままでは子どものトラブルを防げない。まずは親子で、SNSの使い方を考えることが重要である。そこで求められるのは「インターネット・リテラシー」教育だ。ネットが持つ特質を理解し、使いこなす能力である。


 ネット上に一度公開した個人情報は第三者によって他のサイトに簡単に転載され、自分のコントロールがきかなくなることをまず押さえよう。その上で、「本名や生年月日、住所など、個人が特定される情報を明かさない」「友達の本名や顔写真を勝手に載せない」よう指導する。SNSはネットで世界中に公開され、多くの人が見ていることを自覚させる。そこに潜む危険も教えたい。


 親自身がSNSに挑戦するのもいいだろう。ある女子高校生は、母親からSNSへの登録の仕方を聞かれたそうで、「私が色々教えたんです」とちょっぴり誇らしげだった。自ら子どもの世界へ飛び込めば、SNSの魅力や危険性もわかる。日頃から子どもとSNSを話題にすることで、トラブルに巻き込まれた場合の「相談しやすい雰囲気」を家庭内に醸成することにもつながる。


 なお、SNSに依存して過度に秘密を垂れ流す子どもには共通点がある。心に孤立感を深めているのだ。ある女子高生は、飲酒と喫煙をし、彼氏をコロコロ変えて求められるがままに性交する日々を、吐き出すようにSNSに綴っている。繰り返し出てくるのは、親への不満だ。「何もわかってないくせに口出しすんな」「いまさら親ヅラしたって遅い」「文句言うなら、なんで私を産んだんだよ」


 別の15歳の少女は、中学校を中退してフリーターになった。年上の彼氏と半同棲している。やはりSNSにはまり、ひっきりなしに書き込みを行なう。ほとんどが彼氏とバイトの話だ。家には滅多に帰らず、親にもあまり構われていない。


 こうした子どもたちは、SNSを「不安定な自分」の拠り所としているように見える。自分をさらけ出し、生きていることをアピールすることで、折れそうな気持ちを必死に支えているのではないか。不安定な心の背景には、家庭の基盤のもろさがある。我が子がSNSにのめり込んでいると感じる親は、怒る前にまず、子どもとの関係を見つめ直してみよう。


SNSを使うのは悪いことばかりではない。自己表現や、友人との絆の維持や、悩み相談の場でもある。賢く使えば便利な道具だ。もはやSNSは新たな「子ども文化」ともいえ、危険だからと大人がむやみに禁止すべきものではない。個人情報に関する注意や安全な利用方法、他人に迷惑をかけないモラルについて家庭でしっかり指導をしたら、あとは子どもを認め、見守ってみてはどうだろうか。



<完>
初出:月刊『子どもの文化』2014年5月号






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2014年11月28日金曜日

「子どものネットいじめと大人のメディア・リテラシー」講演@相模原市

神奈川県相模原市教育委員会が主催した人権講演会で
講師を務めた。


「子どものネットいじめと、大人のメディア・リテラシー
~子ども達のために私達大人の役割は何かを考える~」
がテーマ。


スマホ(スマートフォン)やSNSの普及により
子ども達が直面しているネット・LINEいじめの現状を認識すると共に、
大人自身が「メディア・リテラシー」を持ち、
様々な媒体から
発信される膨大な情報を正しく読み取り、
どのように行動し「大人の背中」
を見せていくべきかを考えよう、
との趣旨である。

お話したのは主に下記の3点:

●深刻化するネット・LINEいじめの現状と手口

●メディアが作る「常識」と、
「ネット世論」が仕立て上げられるカラクリ

●子どもたちを守るために必要な大人の「メディア・リテラシー」



いじめはメディアに影響される場合もあることから、
メディアのイデオロギーやネット世論、デマのカラクリも解説。


神奈川県警のサイバー犯罪対策担当者の方も聴講に来られた。
私の書籍ツイッターをこまめにチェックして下さっているようで、
恐縮であります。


主催者の方によれば、
「教師やPTAの反応もとても良く、一般市民の方々も強く興味をもたれたようです」
とのこと。
参加者からの御感想も多数頂いた:

・大人が子どもに与える影響は大きい。ネットいじめから子どもを守るために、まず大人がメディア・リテラシーを身に付けることが大切だとわかった
・想像力の育成が大切、との話が印象的だった
・メディア・リテラシーについて、子どもや周りの人とも話したいと思った
・とても良かったです

・ネットいじめについて理論的に考えることが出来た
・偏ったメディアの報道やネットいじめについて、いかに大人が判断して子どもに伝えるかが大事だと思った
・大変勉強になりました
・情報を批判的に見ることの必要性を感じた
・メディアのイデオロギーの伝え方を知れた
・とてもわかりやすい内容だった
・ネットいじめの恐ろしさや、どういったことに子どもが悩むのかがよくわかった
・スマホやパソコンの使い方を子どもと話し合いたい
・親として学ぶことが多い内容だった
・大人がもっと子どもに関心を向けて勉強しなければいけないと思った
・新しい角度から、子どものネットいじめの解決方法をつかめた



……などなど。有難うございます!


ちなみに相模原市といえば、
私が非常勤として教壇に立っている相模女子大学がある。
このような形で地域貢献させて頂くのも、ご縁ですにゃ。



【参考文献】


1


『大人が知らない
ネットいじめの真実』

(ミネルヴァ書房)

Media_literacy3


オトナの
メディア・リテラシー

(リベルタ出版)









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2014年11月15日土曜日

韓国テレビ局SBSから「日本の放送表現規制」インタビュー

韓国のキー局SBSから、インタビューをお受けした。

世界各国のバラエティ番組の実状を取材し、
そこから垣間見える文化や社会、国民性を探るドキュメンタリー特集
『SBSスペシャル』にて。

特に興味を持たれたのは、
他のアジアの国々に比べ日本のバラエティ番組が、
性的な描写や相手をいじる行為、頭を叩いたりする行為などに対し、
とても寛大な作りになっているように見える、という点。
それらがなぜ国民や政府に受け入れられているのか、との質問であった。


これについては、
「性の尊厳」や「人権」に対する意識の観点から
解説させて頂いた。


自主規制を重んじる放送審議制度が
日本に取り入れられた背景や、
BPOの役割についても御説明した。

また、
LGBTの人々が日本のテレビ番組に多数出ていることについて、
「現実社会での彼女ら彼らの人権保護にはつながっているのか」
との疑問も呈された。

さらに、
日本製のアダルトビデオの内容は
韓国の人々にもよく知られており、
「あのように歪んだ性情報があふれているのに、
日本の性教育はなぜ保守的なのか」
という議論も。


日本の性教育に求められる対策として、
性情報の歪みを読み解く目を育てる
「性情報リテラシー」の必要性を提言した。


今回のドキュメンタリー特集は
年明けに韓国全土でオンエアされる予定。


なお、
メディアの性表現が
見る者にどのような影響を与えるかについては、
科学的なデータを
拙論『性的有害情報に関する実証的研究の系譜
~従来メディアからネットまで』
(情報通信学会誌)で、

現実の子ども達による体験談を
拙著『性情報リテラシー』で紹介している。

ご興味がある方はどうぞ!


<放送後の関連記事>
BPOへの政府介入を防ぐために



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2014年11月2日日曜日

リベンジポルノを取材中

何かとバタバタしていて
ブログの更新がすっかり滞ってしまった。
ちょっとした近況はツイッターフェイスブックでも
発信しているので、
よろしければこちらもご覧下さいまし。



バタバタしている理由の1つは
この時期、講演が集中しているということ。
全国を東へ西へと飛び回っております。
あなたの街にも行くかも!?



もう1つの理由は、
新たな取材を始めたため。
そのテーマは……
「リベンジポルノ」。

ネットと青少年保護を研究する私としては
以前から気になる問題であった。
三鷹市女子高生殺害事件への論考を書いたのを機に、
この事件の判決公判も傍聴した。





ただ、
取材する内に気付いたが
リベンジポルノと一口に言っても様々な形態がある。



恋愛関係の恨みによるものだけではない。
いわゆるJK産業で働く女子高生が客に撮影され
勝手にネット上で公開されたり、
児童ポルノに出演させられた女子高生が
ネットからの削除と引き換えに金銭を要求される場合も。
こうした幅広いケースへの対策を考えることが必要だ。



恋人間の場合、
そもそも何故そのような画像を撮影するのか?

彼氏に裸の画像を撮らせた女子、
自ら撮って送った女子、
彼女に撮影をおねだりした男子などに話を聞くと、
そこには様々な「思い」がある。





「恋人と性的な画像を撮影する」というのは
もはや当たり前すぎて、
理由を聞かれることに戸惑う若者すらいる。





リベンジポルノ問題の本質は
「性的な画像を撮ったり、撮らせたり」することにあるのではない。
「相手の合意を得ずに公開する」ことが問題なのだ。
取材を進めるうちに、対策のあり方が少しずつ見えてきた。



詳細については、いずれまた御報告する機会があるだろう。



なお、リベンジポルノに対する規制法案については
自民党が今国会に提出する見込みだ。
だが、被害者らの申し立てがなければ起訴できない「親告罪」とするという。



自分が知らないところで勝手に自分の画像が回されていれば、
被害に気付きようもないわけだが。



また、リベンジポルノに限らず性犯罪全般で
中高生がいわゆる「泣き寝入り」をしがちなのは、
警察に申し立てれば親に連絡が行ってしまう、と
懸念するせいでもある。
「親にだけは知られたくない」と思っている被害者は多い。



もちろん、子どもを保護する第一義的な責任は親にあり、
何でも相談できる親子関係を築くことが最優先だ。
しかし同時に、
親に知られずに相談できる場所の整備を進めていくことも、
現実に即した急務といえよう。



【参考文献】


Photo_2



『性情報リテラシー』

 渡辺真由子著(Kindle版)



 若者の「性行動」はいま
  どうなっている!?



性教育教材としてニュースで紹介!



関連の動き色々










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2014年9月24日水曜日

子どもの性被害と児童ポルノ問題

神戸市で行方不明だった小学1年の女児の遺体が見つかった事件は、
本日、発見現場近くに住む47歳の男が逮捕される急展開となった。


犯行動機はまだ明らかになっていないが、
被害者の腰部分が見つかっていないこともあり、
性的な目的による犯行の可能性も否定できない。


警察白書(平成25年版)によれば、
13歳未満の子どもを狙う強姦や強制わいせつの認知件数は
近年増加傾向にある。


また、神戸事件における関連性は現時点で不明だが、
子どもへの性犯罪では、加害者が性的メディアに影響を受けたと
供述するケースも多い。


今回は御参考までに、
子どもへの性犯罪と児童ポルノの問題に関して私が寄稿した
論考を掲載しよう:


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『秋葉原をめぐって』


 性被害問題に取り組む有志による秋葉原視察ツアーに参加した。幼児や小中学生の着エロDVDを売る店や、ビルのほぼ全フロアをアダルト系作品で埋め尽くす店などが目に飛び込んでくる。


なかでも印象的だったのは、漫画販売の某チェーン店である。地下一階に設けられた成人向け漫画誌コーナーに、成人男性が小学生女児と性交する内容の作品が多数陳列されている。女児も性行為や性交を望んでいる、あるいは最初嫌がっても次第に喜び出す、といったストーリーだ。


こうした漫画を、数十人の成人男性が黙々と立ち読みしている。年齢層は20代から50代くらいか。仲間と連れだって来ている会社員風の男性たちもいる。


東京都青少年健全育成条例は、強姦等の描写がある漫画やアニメ等の創作物を青少年に有害としてゾーニングの対象にしたが、成人が読む分には(わいせつ物に相当しない限り)何の縛りもかけない。店内の男性客が堂々とこれらの漫画を読むのは、当然といえば当然だ。


とはいえ、青少年にとって有害な創作物が、成人にとっては有害でないと本当に言い切れるだろうか。子どもに対する性犯罪の加害者の大半は成人である。しかも犯行動機の1つに「性的な漫画やアニメに刺激された」と挙げた成人加害者は、2004年に発生した奈良小1女児誘拐殺害事件を始め、近年では熊本女児殺害事件や広島女児かばん監禁事件など、枚挙にいとまがない。架空の出来事や人物を描いた創作物であっても、見る者に影響を与え、間接的に実在の被害者を生みだす可能性は、成人に対しても否定できないと言えよう。

 もちろん、性犯罪の加害者が犯行の理由としてメディアを挙げるのは、自分の責任を外的要因に転嫁するためとも推察される。また、メディアからこうした影響を受けるのは、「一部の特殊な人々」と一般に受け止められている。だが、性的創作物が与える影響に関して筆者が国内外の研究を概観したところ(被験者は中高生から成人まで様々ではあるが)、注目すべき知見が明らかになった。その詳細は『情報通信学会誌』2012103号に発表している。






これらの社会科学的知見が示すのは、因果関係ではなく相関関係であり、性的創作物を見た全ての人が攻撃的になるわけではない。しかし、子どもへの性犯罪発生状況と併せ見ると、児童ポルノ禁止法の改正など成人に対する性表現規制の制定を検討するにあたっては、創作物であることを理由に一律に規制対象から外すことは現実的でないと思われる。子どもを性的対象として描くことを禁じる表現面の規制や、購入時に身分証明書を求める入手面の規制など、一定の制限が受容される余地はあろう。


(『売買春問題ととりくむ会』、2014年3月寄稿)







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