2014年7月19日土曜日

中学生・保護者向けに「スマホ利用とLINEいじめ」講演

広島県安芸高田市に飛び、中学校にて講演を務めた。
「ネットいじめから子どもを守る!」がテーマで、
全校生徒と保護者向けである。
主催は、安芸高田市甲田人権会館。

<ネットいじめの現状>
・LINEいじめの具体例
・LINEいじめの問題点
<ネットいじめの対策>
・ネット・リテラシーとは?
・「ネットいじめ」のリテラシー
・被害にあってしまったら
・いじめを無くすために

……といった内容をお話。

こちらの中学校は結構山奥にあるのだが、
スマートフォン(スマホ)を持つ生徒は多く、
LINEも全校生徒の半数くらいは使っている模様。
このトラブルは全国共通じゃけえの。

講演では、
「罰ゲーム」や「いじり」等、
メディアのお笑い番組の問題点についても取り上げた。
学校側によれば、生徒同士のからかい等に
メディアの影響を感じることはよくあるそうで、
「話してもらって良かったです!」とのこと。
この点、詳しくは拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』
述べている。



ちなみに広島といえば
昨年末に呉市でも講演したばかりで、懐かしい。
帰りに空港で「かきめし定食」を頂いた。
かきの滋味が染み込んだご飯、美味しゅうございました。







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2014年7月15日火曜日

SNSに依存する子どもたち(3)<なぜ秘密を公開するのか>


20145「SNSで顔を公開しても別に危険とは思いませんね。もし地元で気付かれて声かけられたら、逆に嬉しい。『ああ、知ってるんですか。ありがとうございます』みたいな。本名や顔画像があった方が、見る人も安心してコメントしやすいだろうし」


 こう、ある女子中学生は語る。子どもにとって、SNSは「出会い」に不可欠な道具となりつつある。恋人はいるのか。どんな趣味を持っているのか。新しく知り合った人からこうした情報を聞き出すには、ある程度時間をかけて仲良くなることが必要だ。だがそれも昔の話。いまは、個人情報満載のSNSがこの手間を省いてくれる。とりわけ春の進学・クラス替えシーズンは、SNSの面目躍如となる。


クミ(仮名・16歳)は高校に入学したての時期、新しいクラスの女子たちとSNSのURLを交換した。早速、相手のサイトに「挨拶コメント」を書き込み合う。クミのサイトにもたくさん届いたというので、見せてもらった。「クラス一緒です。学籍番号も近いよ、よろしく!」「同じクラスだよ~!! 絡みましょ♪」「一緒だね。これからヨロシク」


なかには、「きょう話しかけるね。よろしく!」と書かれたものもあった。送信時間は朝の6時半。わざわざSNSで「予告」をしてからでないと話しかけられないのだろうか。突然話しかけて、拒絶されるのが怖いのだろう。別の女子からもクミ宛てに「声かけて~。話したい!」「明日絶対話そうね~」などと書き込まれていた。いまの子どもたちは、相手に不快感を与えないよう、とても臆病になっている。

 だがクミは、「SNSがあるから、友達が出来るきっかけになる。逆に助かってます」と言う。


「直接会って自己紹介するときも、SNSにもう詳しく書いてあるから、話が早いし。SNSがあるとないとでは、友達と仲良くなるスピードが変わってくる。SNSがなければ直接色々と自分のことを口頭で説明しなきゃならないんだろうけど、一回SNSやっちゃうと、こっちの方がずっと楽だなって」


 SNSに本名や素顔を載せるのも、こうした友人作りの一環である。クミももちろん、自分の個人情報を公開している。「本名を出した方が、誰だかわかるじゃないですか。検索にひっかかるし。プロフィール欄にも顔写真を貼っておけば、学校や地元なんかで『ああ、あの子SNSで見た子だ』ってなるから便利」


 実際には、ネットに公開した情報は世界中の人に見られるものだ。だが、クミは意識していない。「私のSNSを見るのは、女の子とか地元の人だけだと思う。特に怖さとかは気にしてないですね」



<続く:不定期連載>
初出:月刊『子どもの文化』2014年5月号




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2014年7月11日金曜日

子どものネット・携帯利用意識調査にコメント(共同通信)

「直接は言えないことも携帯電話やメールなら言える」と考えている小中学生が
4割を超す
ことが、内閣府の意識調査で明らかになった。

こうした子どもの数は、2006年の調査に比べ増加している
(特に小学生は約2倍!)。
また、
「自分に自信がない」と感じている女子中学生も約7割に上った。

このような現状の背景について、
私は
青少年のネット利用を取材してきた立場から、
共同通信によるインタビューにお応え。

掲載内容は以下の通り:



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<青少年のネット利用に詳しいメディアジャーナリストの渡辺真由子さんの話>



「調査結果は、生のコミュニケーションに臆病な子が増えている実態を反映している。
いきなり友だちに話し掛けて拒絶されるのが嫌で、
事前にLINE(ライン)や会員制交流サイト(SNS)で
仲良しグループの話題をチェックしておく子もいる。



SNSは女子の利用頻度が高い。
女子で自信がないケースが増えているのは、自分がネット上で
常に他人からの評価にさらされていることが背景にある。
フェイスブックの『いいね!』や、ツイッターのリツイートの数が少ないと傷つくことになる」



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Book


子どもたちが「臆病化」しているという私の分析は、
拙著『プロフ中毒ケータイ天国 子どもの秘密がなくなる日』
詳しく述べているので、御参考にどうぞ。



なお、
今回のコメントは本日、全国の新聞に配信されたようだが、
どれに載ったかは知りませぬので、
良かったらお手元の朝刊をチェック下さいまし。









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2014年7月8日火曜日

「ネットと人権・リベンジポルノ」職員向け講演@茨城

茨城県人権施策推進室が主催した「市町村職員人権セミナー」にて
講師を務めた。
県内の市町村や教育委員会で人権啓発を担当する
職員の方々向け。



テーマは「インターネットにおける人権問題」で、
2コマ担当して欲しいとの御依頼である。
「ネットと問題行動(誹謗中傷、プライバシー侵害、差別的書き込み)」と、
「ネットと性被害(リベンジポルノ、児童ポルノ)」について
お話させて頂いた。



各コマ共、
前半で私が具体事例などを交えながら問題を解説し、
後半で参加者によるワークショップ、という流れ。



ワークショップでは、
職員の皆さんから意外にも(?)旺盛に意見が出され、
「こんなに盛り上がるとは!」と主催者の方も驚くほどであった。



特に「ネットと性被害(リベンジポルノ、児童ポルノ)」に関しては、
子ども達がメディアの性情報を鵜呑みにしないために
「性情報リテラシー教育」が必要、との認識で一致した。

そう、性教育や男女共同参画の推進は
性被害の予防ともつながっているのです。



参加した男性職員の方からは
「娘とは恥ずかしくて性の話をなかなか出来ないが、
きょう帰ったら早速話し合ってみたい」との声が。
嬉しいことである。



ちなみに今年、茨城県から講演を依頼頂いたのは
1月の「メディア・リテラシーと人権」に続き2度目。
ケンミンの皆様は、情報読み解きへの感度が高いのかもしれませぬ!?




【参考文献】


Photo_2



『性情報リテラシー』

 渡辺真由子著(Kindle版)



 望まない妊娠、中絶、デートDV……
  青少年の 「性的有害情報対策」としての
  メディア・リテラシー教育はどうあるべきか?



性教育教材としてニュースで紹介!



関連の動き色々







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2014年7月4日金曜日

中学生に「スマホ・LINEいじめ」の人権講演@千葉

中学生向けの人権集会で、スマートフォン(スマホ)とネットいじめに関する講演を務めた。
千葉県鎌ヶ谷市内の中学校全校生徒約500人のほか、
法務局の専門官や人権擁護委員の方々も御参加。
主催は鎌ケ谷市男女共同参画室。



<現状編>
・LINEいじめの具体事例
・ネット・スマホを使ういじめの問題点
<対策編>
・「ネット・リテラシー」とは?
・ネットいじめのリテラシー
・被害にあってしまったら
・いじめをなくすために出来ること



……といった内容で、お話させて頂いた。



生徒たちにLINEを利用した経験があるか尋ねてみたら、
次々と手が挙がる。学年が上になるほど多い傾向が見られる。
スマホの所有率に比例するのだろう。
その分、今回の話は他人事ではないようで、
真剣な表情でこちらを見つめる姿が目立った。



講演終了後、生徒から
「いじめられる側の気持ちだけでなく、いじめる側の気持ちも聞けたのが印象的でした。
これからの人間関係に生かしたいです」との感想が寄せられた。



そう、「いじめてしまう子ども」へのメッセージこそ、
私が一番届けたいものである。
いじめは結局、加害者側の問題なのだから。



学校側からは
「非常にタイムリーで有意義な講演でした」とのお言葉が。
今回の講演は、私が以前に千葉県内の市川人権擁護委員協議会にて
務めた講演の評判を主催者の方がお聞きになり、
お招き下さったとのこと。

皆様、有難うございました!


【参考文献】



Book2
『大人が知らない ネットいじめの真実』
            (ミネルヴァ書房) 

◆中学道徳教材 採用文献 (3刷)
◆大学入試 出題文献








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2014年6月30日月曜日

SNSに依存する子どもたち(2)<無防備な子どもたち>

20145


 ほとんどのSNSには「自己紹介」機能がある。プロフィール欄に画像や文章を載せ、自分をアピールするのだ。自己紹介用の画像として大半の子どもが使うのは、携帯やスマホのカメラで撮影した自分の顔写真だ。顔の一部を隠す用心深い子もいるが、多くは素顔をそのまま公開している。写真シール機(通称「プリクラ」)で友達と一緒に撮った写真も目立つ。最近のプリクラは、撮影した写真をシールにするだけでなく、画像にデジタル化して自分の携帯に保存出来る。ある女子中学生は、「友達も私の顔をSNSに普通に載せてるから、お互い特に気にしてない。いちいち許可取る感じじゃない」と話す。


 
プロフィール欄の項目はSNSにより様々だが、主に「名前」「居住地」「誕生日」「職業」など。特定されないよう大まかに記入すれば良いものを、子どもは
簡単に個人情報をさらす。「名前」の欄に本名、「職業」の欄に学校名と学籍番号など、尋ねられている範囲よりも詳細な情報を出してしまうのだ。自ら進んで、である。これでは、サービス提供側が個人情報を出させないよう項目を工夫しても、あまり意味がない。


 文部科学省の調査(2010)
では、SNSなどのコミュニティサイトに見られる不適切な書き込みのうち、実に9割近くが中高生によるものだった。不適切な内容別で最も多かったのが個人情報の公開で、全体の60%を占める。このうち、所属先の学校・団体名を明かしていた書き込みが66%に達した。


 SNSにおけるもう一つの主要な機能が「実況中継」である。いま何をしている、誰といる、何を考えている等を、文章や画像で投稿するのだ。「これから渋谷でカラオケ」「まじムカつくんだけど」「部活終わった」などと1日に数回、多い子は10回以上書く。詳しい状況説明が抜けているので、あかの他人が読んでもよくわからない。だが、仲間内ではこれで通用する。「きのうカラオケ行ったの?」など、SNSに書いた内容が友達との会話のネタになるのだ。

 「友達のSNSをこまめにチェックするから、結構話題がはずむんです。直接聞いて、もし教えてくれなかったら、ちょっと気まずいんで」と、ある女子中学生が打ち明
ける。KY(空気が読めない)と見なされることを恐れ「臆病化」する子どもたちの間では、「きのう何してた?」と相手に直接聞く形のコミュニケーションは、省略されつつある。


 画像の投稿内容も赤裸々だ。「学校のトイレで仲間とヤンキー座り」、「自習中の教室でプリンを食べる」、「体育館でジャージ姿」などなど。携帯持ち込み禁止のはずの学校で、いかに子どもが学校内でも携帯カメラを多用しているかがわかる。自分の顔も友達の顔もそのまま大量に出す無邪気さには、唖然とするほどだ。「散らかっている自分の部屋」「彼氏といちゃいちゃ」など、かなりプライベートな画像も目につく。15歳の女子中学生は、彼氏とシャワーを浴びた後の2人の裸(肩から上)を公開していた。


 
ある女子高校生は、教室でいじめられているらしい男子生徒の後ろ姿を撮影してSNSに載せ、「噂のアイツだよね」とコメントを添えている。他人の画像を公の場にさらし、皆で笑い合うのは立派なネットいじめだ。だが彼女たちは、内輪の友人と写真付きの交換日記をしている感覚なのだろう。



<続く:不定期連載>
初出:月刊『子どもの文化』2014年5月号






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2014年6月25日水曜日

SNSに依存する子どもたち(1)

20145


「A高校受かったよ!」。合格発表を確認して早速SNSに書き込む。「同じ高校受かったからよろしくね」。ほどなく、コメント欄に見知らぬ女の子からメッセージが届く。2人はすぐに意気投合。「これで入学後も1人ぼっちにならなくていい」と安心する……。


この春、似たような光景が多くの子どもの間で見られたことだろう。ツイッターやフェイスブック、プロフ、LINEといったインターネット上のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用する子どもの割合は増加傾向にある。


内閣府が2013年に実施した調査によれば、携帯電話・スマートフォンを所有する高校生のうち、SNS等のコミュニケーション系サイトの利用率は51.3%で、前年より15%以上伸びた。彼女ら彼らの日常に、SNSは着実に浸透してきている。


SNSでは個人が自分専用のスペースを持ち、文章や画像、動画を投稿したり、他者と交流したりすることが出来る。友人の輪を広げるには便利なサービスだ。だがいま子ども達はこのサービスを利用して、本来秘密にすべきような自分の個人情報を、惜しげもなくさらけ出すようになっている。


本稿では、私が取材した経験に基づきながら、子ども達の秘密がSNSにあふれている現状とその危険性、対策について述べたい。



<続く:不定期連載>
初出:月刊『子どもの文化』2014年5月号







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