2012年5月26日土曜日

『性情報リテラシー』1.性情報の氾濫のなかで

メッセージ



(新聞連載) 



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「日本人の性生活満足度は15%で、世界最下位」。

英デュレックス社が
2007年、世界26ヵ国の18歳以上を対象に実施した調査結果である。私の周りの大学生に聞くと、確かに性生活への悩みを抱えた者は多い。特に目立つのは、女子は「彼氏がメディアの性情報を真似する」、男子は「彼女の反応がメディアと違う」といった、メディアに起因する戸惑いだ。




コンビ二の本棚や電車の中吊り、ビデオにネット……。性情報の氾濫ぶりは世界的にも突出するこの国で、性をめぐるコミュニケーションが貧弱化しているのはなぜなのか。本連載では、若者の「性」とメディアの性情報との関係を探る。




そもそも、いまの若者は子ども時代、どのような性的メディア体験を積み上げて来たのだろうか。






21歳のマサユキ(仮名)。色白で髪や目の色素も薄く、中性的な雰囲気を持つ。
この就職難にも関わらず、商社やIT系など4社から内定を得、どこへ進むか迷い中だという。



最近、大学内で彼女が出来たが、それまでは1人の女性とじっくり付き合ったことがない。
千葉の進学校から現役で難関私立大学に入り、文学部4年に在籍するマサユキは、自分の性的メディア遍歴を
「知識先行型」だと語る。 



 初めてアダルトビデオ(AV)を見たのは、小学5年生の時だ。友人が近所の公園で拾ってきた。
「小5でもAVへの興味は思いっきりありますね。モザイク
が多かったから、あまり衝撃は覚えませんでした。
裸自体はグラビアとかで散々見ていたし。AVは小学校の教室で回されていましたよ、女子の間でも」




日本性教育協会の調べ(2005
によると、中学生男子の約2割にはAV視聴経験がある。この数値は、高校生になると約6割に跳ね上がる。入手経路は道端での拾得が多い。所有者が無造作に捨てることで、子どもの目に触れやすくなっている。「兄の会員証を使いレンタルした」「古本屋で中古ビデオを買った」とのケースもある。

18歳未満へのAV販売等は規制されているが、半ば有名無実化しているのが現状だ。




 さらに、現在20歳前後の若者は思春期に入る頃、インターネットや携帯電話の登場によるIT革命に遭遇した。
これが、彼らの性的メディア環境を大きく変える。なにしろ未成年でも性情報は見放題、しかも無料である。





マサユキは中学生になると、アダルトサイトにはまった。
最初は親の目を盗んでパソコンを使い、その後は携帯で。日毎に過激な動画を好むようになった。
「ネットだと、無修正の裏モノにもアクセスしやすいじゃないですか。一回見てしまうと、さらにそれを求めるようになる。モザイクがかかっていると物足りなくなるんです」




 子どもの頃から手軽に性情報を手に入れられた世代。
蓄積された情報が彼らの性行動にどう反映されるのか、検証していく。





続く



『性情報リテラシー』が本になりました!

Photo


・子ども達はメディアの性情報にどのように接し、
 自らの性行動・性意識にどう反映させているのか?

・「性的有害情報対策」としての
リテラシー教育はどうあるべきか?

 ⇒メッセージ&目次 



 



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2012年5月23日水曜日

緊急連載!『性情報リテラシー』~メッセージ

スマートフォン(スマホ)の青少年への普及が上昇傾向にあり、
「今後購入したい」と考えている15歳~19歳の男女も6割を超えていることが、
最近の調査で明らかになった。



従来の携帯電話向けフィルタリングではスマホへの対応が技術的に難しいとされ、
子どもがスマホを利用する場合でも、有害サイトへのアクセスが
実質無制限になりかねないとの懸念が出ている。



保護者が特に心配なのは、いわゆるアダルトサイトが発信する過激な性的有害情報を
我が子が目にし、性に対する歪んだ価値観を身につけてしまうことだろう。





技術的な規制には限界がある。そこで必要になるのが『性情報リテラシー』教育だ。

アダルトサイトを始めとするメディアが発信する性的有害情報にはどのような特徴があり、
どんなテクニックを使って、子どもたちの性意識・性行動にどう影響を与えているのか?
「性的有害情報が青少年にもたらす影響」をまず大人が読み解き、理解することで、
子どもが性情報を鵜呑みにせず自分の頭で判断出来るよう、導いていかねばならない。



私は過日、共同通信を介し複数の新聞紙上で、「若者の性とメディア」をめぐる
現状と問題点、対策について取材・分析する連載を行なった



読み逃したあなたにも一緒にこの問題を考えてもらうため、
ここに緊急公開しよう。



 【「性情報リテラシー」が必要なのは子どもだけではない】



あなたが過去の性的関係を振り返ったとき、
「そんなつもりじゃなかったのに、男性に強引に迫られた」
「女性の意図を誤解した行動をして、気まずくなった」
といった経験はないだろうか。



無理強いをする性行動は、「デートDV」の1つでもある。
取材を進めるなかで、大学生の女子たちが
日常的にデートDVの被害に遭っていることも明らかになった。



なぜ、異性間の性的コミュニケーションにはズレが生じてしまうのか。
あなた自身は、メディアの性情報をどのように利用してきたのか。
当事者としてもお読み頂きたい。



ではいよいよ次回から、始まり始まり。



続く



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『性情報リテラシー』が本になりました!
Photo_2



『性情報リテラシー』


・子ども達はメディアの性情報にどのように接し、
 自らの性行動・性意識にどう反映させているのか?

・「性的有害情報対策」としての
 リテラシー教育はどうあるべきか? 



 




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2012年5月22日火曜日

Facebookをオープン

Campus_fall2006_025



ついにFacebookを始めてしまった。
もともとFacebookは、画面にゴチャ~ッと文字や写真が並んでいる感じとか、
ユーザーの行動をいちいち紹介するところ(誰それと友達になりましたとか、趣味項目を追加しましたとか)が
煩わしそうで敬遠していた。



ところが、私が所属する某研究会が
「今後すべての情報をFacebook上でやり取りします!」と宣言したため、
始めざるを得なくなったのである。
時代の流れに押されたって感じですかねえ。



まぁやってみると、
ツイッターの内容とブログの更新を一覧で表示出来、
私が発信する情報の集約場所としては便利。



「Subscribe購読」に登録すれば
面識のないあなたにも読んでもらうことが可能なので、
宜しければどうぞ



冒頭の画像は、私のFacebookのカバーフォト。
カナダで在籍したSimon Fraser Universityである。
山のてっぺんにあり、秋の紅葉鑑賞はおススメだ。





それにしても、私が留学した6年前、
北米の若者が夢中になるSNSといえば
「Myspace」だったのだが……。












2012年5月19日土曜日

『就活&独立論』 第2ステージへ!

すっかり更新が滞り、失礼しました。
原稿の締め切りやら大学の研究やらが重なり、
しばらくガンジガラメの状態だったのであります。



さて、そんな中でも何とか続けてきたのが、
御好評頂いているメールマガジン
『就活&独立論~好きなように生きる!技術』



「30歳までに独立する」との思いのもと
私がどのように就職活動を行ない、
入社後は如何に計画を立てて将来への準備をしたかを、
詳細に解説するものである。



就職活動の話は一通り終わり、
今月からいよいよ、新入社員時代のエピソードへと
話題が移ることになった。



・希望部署へ配属されるためには?
・たくさん仕事を振ってもらうためには?
といった、新人にこそ必要なノウハウを公開中。



最近流行りの「ノマド」になりたい方にも、
お役に立つかもしれません。



なお、就職活動関連の人気記事
『「青田買い」の裏事情』は、サンプル版でお読み頂ける
バックナンバーもチェックすれば、さらに概要がつかめるだろう。



私が独立を目指してあれこれ模索していた時期に
こういう情報に出会っていればどんなに良かったか、
という気持ちで書いている。



背中を押されたいあなた、毎週メルマガでお会いしましょう!




2012年5月15日火曜日

同性間結婚 カナダで合法化 (アエラ)

AERA(朝日新聞社) 2005年11月25日号掲載




『同性愛にも寛容なカナダ 

   日・米からも移住相次ぐ』




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 休日の昼下がり。バンクーバーの自宅リビングでくつろぐエツコさん(48)の髪を優しく撫でながら、「妻」のジェーンさん(51)が緑茶を手渡す。

 カナダは今年7月、同性間の結婚を合法とした。日系3世の医師、エツコ・ジョイ・マスハラさんと、カナダ人の作家・写真家、ジェーン・イートン・ハミルトンさんは、一足先に達成したブリティッシュ・コロンビア(BC)州での合法化を推し進めたカップルだ。




 エツコさんとジェーンさんはそれぞれ男性と結婚していたが、離婚。カミングアウトを経て出会い、94年からジェーンさんと前夫との間の10代の娘2人も
一緒に住み始めた。BC州で同性カップルの養子縁組が認められた97年、エツコさんは2人の養母になり、次第に娘たちもエツコさんを「お母さん」と呼ぶよ
うになった。

 だが、長年暮らすジェーンさんとは他人のまま。異性カップルが交際期間半年やそこらで結婚していくのを見るのは、辛かった。

「相手を思う気持ちは異性愛者と変わらないのだから、法的な形で認めて欲しい」




 2人が他の同性カップルと共に、同性婚を認めるようBC州を訴えたのは2000年のことだ。当時同性同士の結婚は「道徳を破壊する」として、保守的な宗
教界を中心に反対の声も強かったが、03年、州の控訴裁判所は同性同士の結婚を禁じるのは差別と認定。その1カ月前にはオンタリオ州でも、同性婚を合法と
するカナダ初の判決が下されていた。BC州の結果を待ちきれなかった2人はトロントで急遽式を挙げた。




 いまカナダでは同性婚は、年金の受給や財産の相続に関する権利も異性間結婚と同等になった。

 隣のアメリカでは、04年に合法化したマサチューセッツ州以外の州で同性婚を禁止しているため、アメリカの同性カップルのカナダ移住が後を絶たない。移
住まではしなくても、BC州で結婚証明書を発行してもらったアメリカ人は03年で802人。カナダ人の643人を上回る。




 同性婚を願って、日本からカナダに渡るケースもある。指圧師のマサルさん(仮名、28)は5年前、来日中だったカナダ人の男性(30)と付き合い始め
た。帰国した彼を追って今春バンクーバーへ。9月、式を挙げた。最初は驚いていた両親も日本から参列、「一緒に頑張っていきます」という誓いの言葉には涙
ぐんでいた。

 いつか夫と日本に住みたいとも思うが、その時は結婚していることを周囲には隠すつもりだ。

「皆が同じように生きなきゃいけないって思われている日本では、同性愛者は気持ち悪いと思われる。怖くてとても言えません」




 日本で大手のマスコミに勤めていたヒロトさん(仮名、32)が、カナダの大学院を留学先に選んだのは、こうしたカナダの自由な雰囲気に惹かれたからだ。日本ではごく信頼できる人にしか打ち明けていなかったが、カナダでは、素のままの自分でいられる。

「セクシュアリティの違いは身長や年齢の違いぐらいに捉えられているから、カミングアウトしても拒絶されない安心感がある」




 バンクーバーの非営利団体Asian Society for the Intervention of AIDS(ASIA)でエイズに関するカウンセリングなどを行うシンペイさん(28)は、日本人同性愛者はこの都市に100人単位でいるとみている。だが、

「ゲイコミュニティはたくさんあるけれど白人が中心。僕たちは参加しても冷たくされて、一段下に見られている感じ」




 エツコさんも、外出時に妻と手をつなぐのはいまだに躊躇する。アジア人の自分に向けて汚い言葉が投げつけられるからだ。

「法律は整ったけれど、同性愛者でアジア人であれば二重の差別が残る。偏見が取り除かれるまでには、まだ時間がかかるでしょう」





取材・文: 渡辺真由子



>>その他、同性婚に関する記事はこちら








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2012年4月20日金曜日

「ノマド=ガス抜き」論~独立のあり方

先日、ツイッターでこんなつぶやきをした:



『ノマドワークを、マスコミや大企業の大人たちが
一気に持ち上げ始めたことに危うさを感じる。
若者に正規の雇用を用意することは出来ないから、
一見オシャレなノマドという道に目を逸らさせようとしているような。
若者のみんな、先に専門性を身に付けるんだよ』



これが、あっという間に1000人以上にリツイート(転送)され、
大きな反響が寄せられた。
それだけ今、ノマドワークへの関心が高まっているのだろう。



ノマドとは英語で「遊牧民」を意味する。
転じて「ノマドワーク」とは、
組織に属さず、オフィス代わりにカフェなどを転々としながら
SNSの人脈を駆使して仕事をするスタイル、らしい。
これが、若者を中心に熱い支持を集めつつあるのだ。



だが、私は冒頭ツイートで述べたように
ノマドブームには一抹の危惧を抱いている。
自身も独立事業者であり、大学で若者に教えている立場から、
上記ツイート内容を以下、少々補足しておく。



ノマドという働き方がこれほど注目を集めるのは、
大学を出ても職がない、という若者たちの心に渦巻いていた
「不安」と「不満」というモヤモヤの、
ちょうどいい排出口になったからではないか。



特別なスキルがなくても、
ネット上で知り合った人とのつながりで
自由に好きな仕事が出来ちゃいそうなイメージ。
しかも「フリーター」より「ノマドワーカー」の方が
おしゃれで先進的な響き。
実際には両者の違いは、

仕事をアルバイト情報サイトで探すか、SNSで探すか、
という点かと見受けられるのだが。

大学を出て職がなくてもノマドという道がある!と
希望を抱く若者が増えると共に、
失業中でもとりあえず「ノマドです」と言って体面を保つ
「えせノマド」も続出すると思われる。



一方、経済界にとって
スキルのないノマドワーカーはフリーター同様、
能力育成や福利厚生に金をかけてやる必要のない
安価な使い捨て労働力だろう。



経済情勢が不安定なとき、
国民の怒りの矛先を他国や移民に向けさせ
反発感情のガス抜きをさせる、という現象は
世界のあちこちで起きている。



その意味で、最近の
マスコミや大企業によるノマド礼賛は、
あたかもノマドを
若者の雇用不満の「ガス抜き」として
利用しようとする構図に見えるのである。



とはいえ、
「それでも構わない。ノマドって憧れる~」という
若者もいるかもしれない。
だが、新卒でなんら技術のない人に、
仕事を振りたいと思う企業があるだろうか
(例えSNSで「つながって」いたとしても)。



気をつけなければならないのは、
これまで組織から独立してバリバリ活躍してきた人達というのは、
みな「専門能力」を持っているということである。
ITやクリエイティブ業界に多い、
いわゆる「フリーランス」と呼ばれる存在だ。



よってノマドワーカーの将来性を分けるのも、
供給過多市場となった時に他者と差別化できる、
「自分だけの強み」を備えておけるかどうか。



その強みをどう高めるかといえば、
まず就職先は企業規模や勤務地域で選ばず、
「どのような技術を習得出来るか」を重視する。
最低3年は同じ職に就き、経験値を高めつつ
水面下で情報収集、貯金、専門性向上に努める。
そのあたりの具体的なノウハウは、
私の経験に基づくメールマガジン『就活&独立論~好きなように生きる!技術』
紹介している。



ただ最後に指摘しておくが、
組織から離れるというのは
何だかんだ言っても結構リスクのあること。
将来的にノマドワーカーとして独立することを考えるなら、
「そこまでしてやりたい事」が本当にあるのかどうか、
自分に問いかけてみることを忘れずにね。





2012年4月15日日曜日

『わたし流番組論』 後編

わたし流番組論
『常識や習慣から解き放たれてみたい
~「新しい価値観」「新しい場所」を求めて』

                                                (月刊民放 2001年9月号)



*************************************



前編 ▲中編





〈その地だからこそ出来るテーマを〉





私はいま福岡の放送局で働いている。
出身は石川県の金沢市だと告げると、相手は皆驚いた顔をする。
なぜ縁もゆかりもない土地に、というわけだ。
だが、私の人生はそれまでも、縁もゆかりもない土地に住むことの連続だった。
愛知で生まれ、奈良、金沢、東京にオーストラリア。
自分を根無し草のように感じ、故郷を持つ人をうらやましく思うこともある。
しかし、行く先々で違う人々の価値観や生活習慣を知るのは興味深く、
新しい場所への移動にむしろ私はワクワクするのだ。







福岡で報道の仕事をするからには、その地だからこそ出来るテーマを
扱いたいと思っていた。2年前の夏、思いがけない情報が飛び込んだ。
全国で初のセクシュアル・ハラスメント裁判を福岡の女性が起こしてから、
その年でちょうど10年の節目を迎えるという。





私の胸は高鳴った。なぜなら学生時代、講義のレポートを書くために
読みあさったセクハラに関する文献で、その事件は何度も紹介されていた。
当時はまだ学生だった自分だが、将来報道の仕事に就いたら
是非取材してみたいと思っていたのだ。





その女性は事件以来初めて、テレビの前に顔を出すことをOKしてくれた。
私は意気込んだ。それまでセクハラに関するニュースは
あちこちのテレビや新聞、週刊誌で見聞きしていたが、
どれも物足りなく思えていた。
セクハラを可能にしている私たちの社会の仕組み、女性への偏見という、
問題の根本的な部分が抜け落ちているように感じたのだ。
もっと、自分なりの視点から、かゆい所に手が届くような作りにしたかった。





しかし実際の取材はそう簡単に進むものではない。
忌まわしい思い出を話すことにいい気持ちはしないだろう。
私は奢っていたのかもしれない。
本でかじった知識と、同じ女性であるというだけで、
彼女の苦しさや辛さが理解出来ると。
 相手の気持ちを充分思いやっているつもりでも
少しでも深い話が聞きたくて不躾な質問をし、
不快な思いをさせてしまったこともあった。
彼女の夫にもテレビの前で話を聞きたかったが、
周囲の眼があるからと強く拒否された。
妻がセクハラに遭った過去を
10年経った今でも口に出せない夫。




加害男性は軽い気持ちでしたであろう行為が
当事者にはいつまでも癒えることのない傷として残ることに、
セクハラ被害の深刻さを思い知らされた。
と同時に、セクハラの被害者に好奇の目を向けることで
その口を閉ざさせてしまう、私たちの社会の未熟さを痛感した。





紆余曲折を経てようやく完成したこの特集は、
10分間にまとめたものを「ニュースステーション」で放送した。
視聴率は20パーセント近かったと記憶している。
自分たちの作った作品が地元だけでなく、
全国の沢山の人に見てもらえるというのは新鮮な喜びだった。
そして、新しい地で自分がやるべきことを探し続けていた私は、
ようやく少しだけ肩の荷が降りた気がした。













〈映像、音、そして活字〉





記者になって今年で4年目を迎える。
一貫したテーマは「新しい価値観」を創ること。
これまで常識だと思っていた習慣や考え方を改めて見直し、
一人一人がそのしがらみから解き放たれてみることで、
より人間らしく生きやすい世の中に出来ないか。
そんな思いでこれまで
「なぜ男性は真夏にもスーツを着るのか」「上下関係で行われる飲酒の強要」
などを題材に取り上げ、自分なりに検証してきた。












いまは細々とやっていることで、
一体どれだけの人に関心を持ってもらえているのかわからない。
価値観や習慣も地域ごとに、さらには国ごとに大きく異なっている。
いずれは世界中の良いところをメディアに取り込み、発信して、
日本全体がHAPPYになればいい。そんな夢物語を考えている。










ところで今回、放送文化基金賞のラジオ番組優秀賞という、
日頃テレビ報道専門の私にとって思いがけない分野で賞を頂いた。
映像こそが最も訴える力を持つと信じていたが、
音だけでこんなにも人の想像力を刺激できることに気付かせてもらう
いい機会になった。
 では、音も光もなかったら・・・?。
最近は活字媒体に興味が湧いて、ルポルタージュものをよく読む。
どのメディアがベストかなんて答えは出ない。
ただ、いずれは活字の世界にも挑戦してみたいと、
ひそかに目論んでいるのである。(了)









































































前編 ▲中編











【参考文献】
最新刊!性教育とメディア・リテラシー

4_2
『性情報リテラシー』


・子ども達はメディアの性情報にどのように接し、
 自らの性行動・性意識にどう反映させているのか?

・「性的有害情報対策」としての
 リテラシー教育はどうあるべきか? 



 




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