名古屋市の中2の男子生徒が今月、自殺したとみられる問題で、
担任教師が自殺をあおる発言をした可能性が報じられている。
また同じ時期、栃木市の小学校でいじめに関するアンケートを実施した際、
「腕を鉛筆で刺された」「たたかれた」等と回答した3年生の児童2人について、
担任教師が「あれは、いじめではないよね」などと言い含め、
「いじめなし」と加筆したことが明らかになった。
福岡男子高校生いじめ自殺事件の遺族は、
学校に、いじめアンケート原文を焼却された経験がある。
いまだ続発する学校側の不適切な対応に、
「まだそんなことをやっているのか。私たちの事件の頃と何も変わっていない」
と憤る。
学校内で子どもに最も近い存在の大人は、担任教師である。
その教師たちは、いじめを受ける子どもの気持ちをどれだけ理解し、
尊重出来ているだろうか。
「栃木の件では、小学3年生の子が勇気を振り絞って
いじめ事実を打ち明けたのだろうに。
嫌な思いをさせられることを『いじめじゃない』と教え込む教師がどこにいる。
この子ども達は、大人に不信感を持って育つだろう」
と遺族。
また、被害を訴えた子どもにいじめの定義を云々するよりも、
まずは「加害者への指導」が優先されるべきなのは言うまでもない。
名古屋の件でも、
もし報じられているような教師の発言が事実だとしたら、
被害者は「教師も加害者側についている」と
見放された思いになったかもしれない。
幼い子どもはまだ心がピュアなため、その人格形成に教師が与える影響は大きいと
福岡の遺族は考えている。
亡くなった洵作さんは、小さい頃から好奇心旺盛で落ち着きがなく、
周りの大人に押さえ付けられて萎縮することがあった。
だが小学校に上がると、そんな姿を担任教師に長所と認められ、
「自分はこれでいいんだ」と伸び伸び振る舞えるようになったという。
いま、遺族は教師たちに問いたい。
「子どもがいじめ被害を安心して報告出来る環境を作ることが
あなた方の役目ではないのですか。
無色透明な子どもを、どんな色に染めるつもりですか」
[E:spade]ブログの最新記事をメールでお届け
■渡辺真由子 公式サイト
[E:club]よく読まれている記事
「性情報リテラシー教育」新聞連載を緊急公開!
[E:diamond]まゆマガ。
「貪欲に生きる!技術」
------------------------------------------------