2020年4月3日金曜日

『性情報をめぐるデジタル・シティズンシップ教育の展望』(寄稿)

 公開中の学術誌「メディア情報リテラシー研究」第1巻第2号(法政大学図書館司書課程)に寄稿した。
タイトルは『性情報をめぐるデジタル・シティズンシップ教育の展望』。
 
ネット時代のいま、性教育は、既存の内容だけでは現実に追い付けなくなっている。

子ども達の性意識や性行動が、ネット上に氾濫する性情報から大きな影響を受けていることを踏まえれば、性情報リテラシー教育にデジタル・シティズンシップ教育を盛り込む取り組みは急務といえよう。


本稿は、性教育をめぐる国際及び国内のガイドラインを参照し、性情報リテラシーとデジタル・シティズンシップに関する記述を検討した。

性教育の国際的な指針となってきたのは、ユネスコが2009年に発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」である。このガイダンスは科学的な証拠に基づく性教育により、包括的でジェンダー平等な社会の実現を目指すもので、2018年に大幅に改訂された。


性情報リテラシー教育とデジタル・シティズンシップ教育に求められる学習内容について、改訂版は具体的に示す。新たに「メディア・リテラシー」という言葉を登場させ、「メディア・リテラシーとセクシュアリティ」について取り上げた。その詳細を本稿で解説している。

また日本において、性情報リテラシー教育とデジタル・シティズンシップ教育を融合させた例として、私が高校や大学で実践している講義内容を報告した。

ちなみに、この性情報リテラシー教育を日本に広める活動については、
こちらのfacebookページで詳しくご紹介しており。

 

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