今年の前期は相模女子大学にて「メディア・リテラシー」の講義を担当した。
講義は2部構成。
まずはニュースや広告、映画を題材にしながら、
メディアが発信する情報をコントロールする仕組みや
私たちの価値観に与える影響について、読み解き方を学んでもらう。
いわば「情報の受け手」としての能力を高めるための内容だ。
続いて、
自分たちでも実際にテーマを決めて取材をし、
プレゼンテーションをしてもらう。
「情報の作り手」として、効果的な発信の手法を学ぶのである。
この大学の教壇に立つのは昨年に続き2期目。
果たして学生間のクチコミ効果なのか(?)、今期は昨年比3倍の受講希望者が集まり、
抽選になってしまった。外れた皆さんには申し訳ない。
さて、一連の講義の中でも好評だったのが
「恋愛」をメディア・リテラシーの視点で読み解くものだ。
・メディアは「恋愛」をどう描くか
・女子と男子によるメディアの恋愛情報利用の現状
・女子向け、男子向けのメディアの恋愛情報に潜む誤解
・恋愛情報のズレが引き起こす女男間の「性的同意」のズレ
・「デートDV」被害に遭わないために
……といったことをお話。
学生たちにとっては非常に身近なテーマでもあり、
その後のレポートで、「私もこんな体験をしたことがあります」と
打ち明けてくる学生もいた。
『恋愛リテラシー』の講義は今後も開講予定。
他大学での講義についてもお受けしている。
なお、
メディアの恋愛情報に踊らされた女子と男子のトラブルについては、
私が現場で取材したルポを刊行。
学期終了後、学生たちからは沢山の感想が寄せられた:
・「面白い授業内容で、ためになる事がたくさん学べた」
・「内容が理解しやすくて良かった」
・「メディアについて知らない事が沢山あって驚いた」
・「とても楽しかったです!もっとこういう授業を持って欲しい」
・「講義がわかりやすく、女性目線で面白かった」
・「非常に面白かった。興味深い内容ばかりで、もっと掘り下げて聞いてみたいと思った」
・「メディアに対する考え方が少し変わった」
・「メディアが行なう印象操作について知れて面白かった」
・「メディアの裏側や意図しているものがわかった」
・「発信者の経験が出来て面白い授業だった」
・「情報は操作できるのだと知った」
・「大学の講義を受けないと聞けないような内容だったので満足した」
・「メディアに対する目をもっと養おうと思った」
・「新しい視点からメディアを見ることが出来て良かった」
・「情報を発信する側になってみてわかったことがあった」
・「メディアを鵜呑みにするのではなく、色々なところから調べて、情報を判断することの重要さを学んだ」
・「メディア・リテラシー能力が低い現在の自分を変えていかなくてはいけないと感じた」
そして、こんな感想も。ごもっともであります:
「日本人がメディアに踊らされるのは、メディア・リテラシーを知らないからでは?」
■関連情報 ・メディア・リテラシーの大学講義
・慶応白熱教室
・慶応大学ラスト講義
・【お知らせ】大学客員講義について
【参考文献】
『性情報リテラシー』
渡辺真由子著(Kindle版)
望まない妊娠、中絶、デートDV……
青少年の 「性的有害情報対策」としての
メディア・リテラシー教育はどうあるべきか?
『オトナのメディア・リテラシー』
(リベルタ出版)
◆大学入試 出題文献
◆学研小論文模試 出題文献
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