2012年11月28日水曜日

書籍化へ!『性情報リテラシー』9.演技ですか?

*「性リテ」ファンの皆さま、いつも御支持ありがとうございます。
今回はビッグニュースを。



この『性情報リテラシー』の完全版が、出版されることになりました!
しかも最先端の(?)電子書籍として。



・青少年はメディアの性情報にどのように接し、自らの性意識・性行動にどう反映させているのか?
・女子向けと男子向けの性情報の違いとは?
・メディアの性情報の歴史と内容分析
・女子と男子がメディアに求める 「こんな性情報が欲しい!」
・「性的有害情報対策」としてリテラシー教育はどうあるべきか



……等々、これまで正面から取り上げられることのなかった「性情報」をめぐる問題を詳細に語ります。



恋人との性的コミュニケーションに悩む若者のみんなや、
夫婦生活にいまひとつ納得がいかない方々におすすめ。
また、性教育や性的有害情報対策に取り組む教育・行政関係者にとっても、
貴重な資料となるでしょう。



出版時期は年内を予定。
最新情報は逐次ブログに掲載します。
チェックが面倒なあなたはメルマガ配信をどうぞ



では、第9回を始めます。



-----------------------------------------------------------------------
メッセージ 
前回


『性情報リテラシー』9.演技ですか?(新聞連載) 




相手の反応次第で、燃えもすれば冷めもする。性交の最中、男子は女子にどのような反応を期待するのだろうか。



「声を出してほしいですね」と言うのはマサユキ(関連情報)。
「AV女優のような反応があったら嬉しいです。声を出さないと、『あ、出さないんだ』と思っちゃう」



「恥じらい」を重視するのはケンジ21)。有名私立大学の経済学部に通う4年生のケンジは、新聞記者をしている父親の転勤で、小学校2年生までを北米、その後中学校2年生までを東欧で暮らした。国際性を買われてか、ケンジはこの取材の数日後に大手商社から内定をもらっている。



「女性は恥じらうのが普通、っていう認識があるので、『普通』が燃えるんです。漫画やアニメに『女の子はこうあって欲しい』的なイメージが多いから、清純な子への願望はありますね」



私が男子学生に実施したアンケートによれば、「声を出して欲しい」と望む者は75%。「恥じらって」は42%。さらに「『良かった』と言って」が67%に上った。



「良かったかどうか、ほんと気になりますね。フィードバックが何にしても欲しいじゃないですか、就職試験の面接のように」と、就職活動中のマサユキは言う。 

結局は、メディアに登場する女性像を、目の前の相手に再現してもらいたいようだ。だが、現実の女性の反応が虚構だったとしたら……。




「全部、演技でした」



赤裸々に告白するのはアユミ(関連情報)。
「気分が乗らないときは感じているフリをします。場を盛り上げないと、相手が終わらないじゃないですか。だから声をAVっぽく出すんです」




アユミは、彼氏と一緒にAVを見ることが多かった。
AVで描かれる女性像に、自分自身を合わせていたのである。
「気持ち良くないと相手に言うと、傷ついちゃうと思うんです。かわいそうだから、『私が
30分ぐらい我慢すればいい』と考えちゃいますね」



エリ(関連情報 )は「恥じらい」を演出する。
「『ちょっとやだ、恥ずかしい』とか、わざと言うことありますよ。男の子が見る漫画には必ずドジな子が出てきて、モテる設定なんですよ。ドジ踏んで『キャー恥ずかしい』とか言っている子が好きなんでしょ、みたいな」



女子学生へのアンケート結果では、「演技は全くしたことがない」という者は、なんと2割にも満たなかった。演技の内容は、「たいして気持ち良くなくても『良かった』と言う」が57%でトップ。「あまり感じていなくても声を出す」が僅差で後を追う。



メディアを模倣して無理を重ねる女子。しかし、それが相手のためになるだろうか。
「こちらを喜ばせるために嘘をつくぐらいなら、本音を言って欲しい」とヒロト(関連情報)。
演じていては、性をめぐる2人の距離はいつまでも縮まらない。





続く








このエントリーをはてなブックマークに追加



mixi(お気に入り登録)



facebook(フィード購読)
 





[E:spade]ブログの最新記事をメールでお届け




----------------------------------------



[E:club]よく読まれている記事
 「性情報リテラシー教育」新聞連載を緊急公開!



[E:diamond]まゆマガ。
  「貪欲に生きる!技術



 





-----------------------------------------