本日発売の『週刊女性』で、見開き2ページにわたりコメントしている。
『「ミスタードーナツ」「俺のイタリアン」は性差別なのか?』の記事にて。
タイトルだけだと語弊がありそうだが、店名うんぬんの言葉狩りではなく、要は「言葉使いとジェンダー」の話。
事の発端は、アメリカのおもちゃメーカーが、映画『トイ・ストーリー』にも登場する自社キャラクター「Mr.ポテトヘッド」について、'Mr.' の敬称を外すと発表したこと。
このニュースが日本で報じられると、某ベテラン男性芸人が違和感を唱え、ちょっとした騒ぎになった。
だがこれは、「ジェンダーニュートラル」の意味をよく理解していない、日本メディアによる報じ方の問題である。詳しくは記事内にて解説している。
記事では他に、ファミリーマートによる「お母さん食堂」という名称も取り上げた。この名称に潜む構造的な問題とは何か?という点についてもコメント。
日本はこれまで、「言葉使いとジェンダー」への感度は鈍かったといっていい。私が教鞭を執るMAYUMEDIAカレッジでは、この問題をめぐり、受講生たちにディスカッションしてもらっている。
また記事は、国際基督教大学(ICU)が昨年設置した、性別に関係なく使える「オールジェンダートイレ」にも言及。LGBTの人々にとっては、選択肢が増える試みであろう。
ちなみに私がカナダに留学していた2005年、暮らした大学寮のトイレは既にオールジェンダー用であった。日本から来た身として、相当な衝撃だったことは事実である。
そしてカナダから帰国した後、まだ若造だった私は何を隠そう『週刊女性』の編集長(当時)とお会いする機会があった。
「貴誌の記事はジェンダー的に偏っているものが多いので、メディア・リテラシーの観点から読み解く自己批評コラムを設けたらどうですか。何なら私が書きまひょか」とご提案したら、「ウチにはそういうのは必要ないので」とアッサリ却下されたことをよく覚えている。
あれから10年あまり。同誌がジェンダーについて理解を深めるための記事を掲載し、私もそれにご協力することになるとは、不思議なめぐり合わせどすなあ。
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