*お待たせしました!久々の連載再開です。今後も随時掲載予定。
(新聞連載)
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「嫌よ嫌よも好きのうち」という言葉を、聞いたことがあるのではないだろうか。女性が嫌がるのは口先だけで本心は逆、との意味だ。
ヒロト(関連情報)は、この言葉をまさに信じ込んだ1人である。ナンパした女の子を、食事の後に「ホテルどう」と誘った。「行って何するの」と問われ、「映画でも見よう」と答えた。「絶対何かするじゃん」と彼女は警戒する様子を見せたが、「しないから」と一緒にホテルへ。
「その時点では、相手はHする理由をつけて欲しいのかな、と思っていたんですよね」とヒロトは振り返る。
しかし、いざヒロトが迫ろうとすると、女の子は本当に嫌がった。結局その夜はベッドにヒロトが寝て、彼女は離れたソファーにうずくまり、テレビを見ながら一晩中起きていた。「何もしない」というヒロトを信頼した彼女にしてみれば、だまし討ちにあったようなものだろう。
だが、ヒロトは納得できない。
「その気がないならホテルまで来るなよ、とはめちゃめちゃ思います。思わせぶりな態度を取らず、もっと明確に意思を伝えて欲しいですね」
女性は口では「ノー」と言っても性交を望んでいる、最初は嫌がってもだんだん気持ちよくなってくる……。こうしたストーリーは、AVや漫画に非常に多い。男性が女性に強引に迫る口実ともなる。
私が女子学生に実施したアンケートからは、女性たちの「ノー」が尊重されていない実態が明らかになった。
「嫌だと言っても聞いてくれなくてとても不快だった。私の気持ちより自分の欲求が大事なのかと、幻滅した」
「寝ている時に無理やり迫られた。 泣いてもやめてくれない」
「ノーと言っても本気のノーとは気づかず、エッチしようとしてきた」
「家にいたときに強引に誘われた。抵抗したが、無理やり手をまとめられた」
一方、女子のあいまいな断り方が、男子の誤解をまねく場合もある。
エリ(仮名、21歳)は難関私立大学の文学部4年生。北陸出身で、学内の同級生と付き合って1年になる。気分が乗らない時に彼氏に迫られても、なかなか強く拒否出来ない。
「断り方には気を使います。あまりはっきり断ると、傷ついちゃうんじゃないかと心配なんですよね」
男子がノーの見極め方を迷うように、女子もノーの伝え方を悩んでいる。
エリがいま欲しいのは「ランプ」だという。
「Hしたいかどうかを示すランプが頭に付くといいのにね、って彼氏と話してるんです。せめて『ノーなんです』ってランプだけでもあれば、お互いに傷つかずに済むから」
<続く
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