2024年12月12日木曜日

自治体「SNSいじめと性暴力」調査報告書(著書紹介)


1ご報告が遅れたが、大阪市の男子中学生が不登校になっていた事案について、市の第三者委員会が今年10月に調査報告書を公表し、いじめが原因と認定した。
拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』の内容も参照されている。
 
報告書によると男子生徒は、自身になりすましたSNSアカウントを同級生に作られ、女子生徒にわいせつな画像を送られるなどのいじめを受けていた。
 
調査の実施にあたり第三者委員会は、この事案が「SNSが絡む性暴力」であることに着眼したという。
 
「インターネットを使う性的攻撃の特徴」を解説した拙著を引用しつつ、報告書は下記のように指摘した:
 
″ SNS を利用する,性的ないじめ行為は,被害者にとっては,強く,かつ短時間で精神的に追い詰められる危険性を有していることを強く認識する必要がある。″(5-6頁)

また、「SNS 上でのトラブルを防止するための指導体制の強化」として、学校でのネット・リテラシー教育の必要性が提言され、拙著が参照されている(64-65頁)。
 
なりすましいじめや性的いじめの問題については、先日の講演でもお話したところだ。
 
なお『大人が知らない ネットいじめの真実』は、文科省「学校における自殺予防教育導入の手引」 でも、推薦図書に挙げられている(63頁)。

拙著をめぐるこうした動きは、手放しでは歓迎できない。
つまるところ、子どものいじめや自殺の状況が、依然として改善されていないことを示すからである。 

拙著のみならず、いじめや性暴力に関する知見は、世の中に積みあがっている。
ネットいじめの認知件数が右肩上がりを続けるいまこそ、それらの知見を確実に、教育政策へと反映していかねばならない。
 
 
*「ネット・トラブルと子どもの心」については、
連続研修や監修、アドバイスにも対応している(行政/企業/団体向け)。

 
 



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2024年12月9日月曜日

大阪で「ネット・リテラシー教育といじめの加害者ケア」講演

 
 

大阪府堺市で開催された「人権を守る市民のつどい」で、ネットいじめに関する講演を務めた。
主催は、
堺市人権教育推進協議会。

学校関係者や保護者のほか、他市町村からも、教育関係者の方々がご参加。

『深刻化するネットいじめの現状と大人の役割』と題した講演では、
前半で、スマホやSNSを使ったいじめの手口の現状を解説。
 

 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 
後半では対策として、ネット・リテラシー教育に加え、加害者ケアの必要性や、被害者像への誤解についてお話。
私が現場で取材した子どもたちの生の声を、豊富に織り込んでいる。
 
学校内での盗撮をはじめ、デジタル性暴力も増えるいま、「性と人権」教育のコツも述べた。

「参加者の反応が非常に良く、アンケートでも、『非常に有意義であった』との回答が多くありました」
と主催者の方。
 
こちらこそ、ありがとうございました!
 
1ちなみに堺市人権教育推進協議会では、2014年にも同テーマの講演を務めており、こちらに内容が紹介されている。
 
また堺市教育委員会は当時、拙著『大人が知らない ネットいじめの真実』を、市内の中学校で使用する道徳資料集に掲載することになったとのこと。
 
中学生の皆さんのお役に立てれば幸いです。

 
なお、「ネット・トラブルと子どもの心」については、
連続研修や監修、アドバイスにも対応している(行政/企業/団体向け)。
 
詳しくはこちら。

 
 



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