2020年5月27日水曜日

「バカにしあわない社会」作りを(ネットいじめ講演・木村花氏追悼)

すっかりご無沙汰してしまったが、お元気だろうか。
コロナで社会の働き方が変わったなどと言われるが、私のようなモノ書きはいわば万年テレワーク。 性リテ銀座カレッジの講義もオンラインで行い、特に変わりのない日々を過ごしている。

ただ、全国で予定されていた講演は、延期等の影響を受けた。
そこで今回は遅ればせながら、コロナ前に務めた講演をご紹介しよう。

長野県青少年育成指導者・青少年サポーター研修会にて、
「深刻化するネットいじめ~その現状と大人の役割~」 と題して
お話させて頂いた(主催は長野県教育委員会、長野県警察本部ほか)。

・スマホ・SNSは「いじめ」をどう変えたか
・ ネットいじめの手口
・大人はどんな対策が必要か
 -応急処置編
 -根本解決編

……などなど。

「とてもわかりやすいお話で、また聞きたいという参加者の方々も大勢いました」
と主催者の方。
こちらこそ、ありがとうございます!

ところで先日、
プロレスラーの木村花氏が亡くなった。
SNS上で大量の誹謗中傷を受けていたという。

木村氏を攻撃した人々は、その時、どんな気持ちを抱えていたのだろうか。

「バカにしあわない社会作りをしよう」と、私はネットいじめ講演で話すことがある。
職場でバカにされた夫は家で妻をバカにし、妻は子どもをバカにし、子どもは学校で友人をバカにする。もちろん、ネット上でも攻撃的に振る舞う。

誰かを見下すことで自分の優位性を確認し、傷つけられた尊厳を回復したいからだ。

バカにしあう社会の背景には、虐待や暴力、経済的不安、差別などの問題が横たわり、これらの解消にはまだ時間がかかるだろう。

だが、バカにしあう連鎖はいますぐ止められる。
あなたにもその力はある。

「きょう、誰かをバカにしない」

それだけでいい。

そして、スマホに怒りを打ち込もうとしていたその指で、
自分の体を抱きしめてほしい。

胸の奥には、
傷つけられて震えている「小さな私」がいるはずだ。

目を閉じて、その子にこう言ってほしい。

「よく頑張ってるね、えらいよ私」


☆「優しくするということを、ぼくは下の人たちにしてあげて、その下の人たちがその下の人たちにしてくれたら、みんな幸せになると思います」
という言葉を遺して、いじめにより亡くなった少年もいた


【参考文献】

https://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A7%E4%BA%BA%E3%81%8C%E7%9F%A5%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%84%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E6%B8%A1%E8%BE%BA-%E7%9C%9F%E7%94%B1%E5%AD%90/dp/4623052265/ref=as_sl_pc_tf_mfw?&linkCode=wey&tag=mediaw-22
 『大人が知らない ネットいじめの真実』

ネット・リテラシー教育は表面的な対処法にすぎない


*中学道徳副読本 採用文献







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