2016年8月3日水曜日

SNSリテラシー入門



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元祖SNS本!

スマホ依存、学力低下、援助交際、ネットいじめ……。
子どもの世界に広がるこうした現象の多くに、あるものが関係している。「SNS」だ。 主にスマートフォンで利用される、会員制交流サービスである。

スマホを持つ高校生のうち、SNS利用者は実に9割を超えるとのデータ。カラーコンタクトと付けまつ毛でキメたプリクラ画像を載せ、本名や学校名を公表し、友人とのカラオケや彼氏とのケンカについて綴る少女たち。そうかと思えば、SNS上で「ナンパ」してきた男性と外で会い、付き合い始めたりする。朝起きてから夜寝るまでSNSの画面を眺め文字を打ち、学校にスマホをこっそり持ち込むのも当たり前。いまやSNSは、子どもたちが片時も手放せない「自己の分身」と化している。

子どもはSNSに、親に言えないことを書く。そこでは、自分の素性も、親への不満も、学校の悩みも、彼氏との裸写真も、全世界に向けて発信される。従来は不特定多数と共有することはあり得なかった「ヒミツ」が、SNSの登場によって「ダダ漏れ」しているのだ。

SNSに書き込まれたヒミツは、第三者に悪用される。性的な誘いのメールが頻繁に届いたり、電話番号が出会い系サイトに晒されて一日100件もの迷惑電話が来たり、彼氏のモトカノ(元彼女)から嫉妬まみれの誹謗中傷が書き込まれたりする。子どもたちはSNSを楽しむ半面、多種多様な被害に悩まされている。SNSが登場する前は、思いもよらなかったような内容だ。

だがおそらく、殆どの大人はSNSの実態を知らない。子どものSNSは意識的に探さない限り、見つかるものではない。我が子がSNSを使っていることすら知らない親も多いだろう。これでは、子どもがSNS上で何らかのトラブルに巻き込まれたとしても、対処のしようがない。

本書は、SNSを使う女子中高生にインタビューを行ない、子どもたちがSNSにハマる心理や利用実態、SNSの仕組みとその問題点を徹底分析したものである。SNSを読み解くリテラシーに焦点を絞って深く掘り下げた、稀な内容となった。海外の子どものネット事情や、大人が取るべき対応策についても解説・提言している。

私はかつてテレビ局の報道記者として、多くの子どもや若者たちを取材してきた。彼ら彼女らが直面する「性」や「いじめ」の問題は、テレビや雑誌が発信する情報に強く影響されると感じていた。いまはSNSが、子どもにとって最強のメディアである。見知らぬ大人たちが組織的に作るテレビ番組よりも、自分の友人や憧れのモデルがSNSで発信する個人的な情報に、子どもたちは価値を見出す。小さな画面の文字に振り回され、一喜一憂するその姿は、明らかに従来のメディア観ではくくれない。

我が子がSNSでどんな情報を発信し、また受信しているのか、親は気になることだろう。だがやみくもに心配するより、まずは実態を知るのが先だ。SNSの魅力や危うさを理解し、リテラシーを持った上で子どもと向き合い、SNS利用について話し合って欲しい。この本には、そのためのヒントが詰まっている。

『プロフ中毒ケータイ天国 子どもの秘密がなくなる日』渡辺真由子著より、
「はじめに」を加筆修正)

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