2015年6月1日月曜日

なぜ少女は性的な画像をネットにさらすのか

牛丼チェーン「すき家」でアルバイトをしている女子高生が、
自らの性的な画像をツイッターに繰り返し投稿していたと
報じられている。

本来、他人には見せるべきでないとされる部位を、
なぜわざわざ自撮りして不特定多数に公開したいのか?

私は最近、リベンジポルノの取材に関連して
若者の画像ネット投稿事情をインタビューしていたので、
参考までに御紹介しよう:

「それでいい」と言って欲しい


 高校二年生のヨウコ(17歳)は、
某巨大掲示板で「あなたの顔を評価する」というスレッドを見つけ、
投稿してみたくなった。

 「そのスレッドに投稿されている画像には、なんかちょっとお世辞にもかわいいとは言えない人のものも結構あったんです。なので自分だったら、まあ普通の上ぐらいの評価はくるかなと」

 そう思ったヨウコは、部屋で何枚も自分の顔をスマホで撮影した。すると、なかなか可愛いく写った画像が撮れた。「これ投稿したら、一番高い評価出るんじゃないの」。意気込んで投稿しようとしたら、スレッドの注意書きに目がとまった。「このスレッドに投稿した画像がその後どう広まっても、一切関係ありません」「投稿することはお勧めしませんが、それでもいい人は投稿して下さい」。

「あー、やっぱり駄目だ、やめておこう」と踏みとどまった。

ネットで自分の顔を評価してもらいたいと思ったのは、客観的な評価が欲しかったから。日頃、友達に「私の顔ってどうかな」と聞いても、みんなにはぐらかされた。「性格が面白い」などと、中身の話にすり替えられてしまう。外見についての正直な意見に飢えていた。

「やっぱり自分に自信がないからでしょうね。ネットに投稿して、見た人から『いいよ』と言われたら嬉しいだろうなって。これまでは自分の容姿について、『それでいいんだよ』とはっきり言ってくれる人がいなかったから」


「構って欲しい」という表れ

 ヨウコは、自分と同年代の少女が掲示板内で「女子高生」というタイトルのスレッドを立て、画像を投稿しているのをよく見かける。最初は足元など無難な部分を撮り、閲覧者の男性達から「もっと見せて」とコメントが来るのを待つ。リクエストが多ければ多いほど、「じゃあ」と胸元や下着姿など、どんどん過激なものを投稿し、さらに反応を待っている少女たち。

「彼女たちも、私みたいに自分に自信がない子じゃないかな。良い評価が欲しいから、自分からわざと、そそるような画像を撮っちゃう。そういうのも寂しさで、構って欲しいという表れじゃないかと思います。普段あまり人と話さないような子が、ネットの中でチヤホヤされたくって、自分の一番いいところだけを写して投稿してる。その画像が悪用されるかもしれないとは、あまり意識せずに。意識していたとしても、『まだ大丈夫』と自分に言い聞かせて投稿し続けたりとか」
 
 ツイッターでも、中高生とおぼしき少女たちが下着姿の画像を公開し、「50人にリツイート(転載)されたら、下着を脱いだ画像も載せます!」などと投稿している。家庭や学校から孤立し、自分の存在意義がわからなくなった少女には、それが一つの『認められるための手段』になっているのではないだろうか。


関連記事:SNS悪ふざけ画像とネット・リテラシー教育

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【参考文献】

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『性情報リテラシー』

 

若者の「性行動」はいま
どうなっている!?



性教育教材としてニュースで紹介!


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SNS悪ふざけ画像とネット・リテラシー教育(新聞寄稿)