2009年4月8日水曜日

育児ストレス





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6日のNHK教育テレビ「福祉ネット」で、
育児に悩む母親たちの声を取り上げていた。



「子どもが食事をボロボロこぼす」
「物を散らかした後の片づけが大変」など、
初めての育児は戸惑うことや腹立たしいことが多い。
だが、誰にも相談できずに1人で悩む母親が
増えているのだという。



旦那は帰るのが遅いし、
外出先で子どもが泣きわめけば、
「母親が付いていながら」と周囲から白い眼で見られる。
昔のように「地域全体で子どもを育てる」
という意識が薄くなっているため、
現代の母親は孤立感を深めているのだ。



「母親は、子どもが何をしても受け入れねばならない」
「母親は、慈愛と奉仕の精神に満ちていねばならない」
などの、「母親たる者かくあるべき」という世間の考えも、
子育てする女性にプレッシャーをかける。
「こんな悩みを打ち明けたら、母親失格と思われるんじゃないか」。
そう思って口を閉ざしてしまう。



これは、子育てを美化する社会の風潮にも通ずるだろう。
「育児って愛情あふれる行為で素晴らしい」というメッセージが、
ファッション誌やドラマやCMで繰り返し発信されている。
結婚を控えたカップルは
「男の子が生まれたら一緒にキャッチボールをしたい」
などと無邪気に夢を語る。
自分たちの子どもだけは
五体満足で何の障害も持たず生まれてくると、
信じ込んでいるかのようだ。



2人の子どもを産み育てた私の知人は、
赤ん坊の頭にヤカンで熱湯をかけてしまいたいと
何度も思ったという。
言葉も通じず、泣き叫ぶだけの生命体と
1日中部屋に2人きりというのは、
想像を絶するストレスに違いない。



番組に寄せられた母親たちの声で
印象的だったのは、
「夫に育児の辛さをねぎらってもらったら、
気持ちがすうっと楽になった」
というもの。



旦那さん方、帰宅して妻に
「お疲れさま」と迎えられたら、
「キミもお疲れさま」と返していますか?


写真は、新宿御苑の桜。