私の最新刊
『リベンジポルノ~性を拡散される若者たち』
(弘文堂)が、今月20日に発売されることになった。
相手の性的な画像や動画を、
同意なしに公開・拡散する行為は「リベンジポルノ」と呼ばれる。
我が国では、2013年に東京都三鷹市で発生した女子高生殺害事件を機に、社会問題化した。
誹謗中傷や個人情報がネット等で拡散されるトラブルは、いまや珍しくない。
だが「性」を拡散されるリベンジポルノの場合、
被害者が受けるダメージは甚大であるにもかかわらず、
責められるのも加害者より被害者、というのが大きな特徴だ。
なぜ大人たちは、被害者を悪者にしたがるのだろうか。
現代の若者たちを取り囲む、ネットやスマートフォンが普及したデジタル社会は、
大人が青春を過ごした社会とは様々な点で異なる。
そのような社会に生きる若者の実情や心理を、よく理解していないのが一因ではないか。
私自身も「大人」の世代なので、そうした戸惑いには強く共感する。
だからこそ我々は、性的な撮影に至る被害者と加害者の行動や、
その裏にある思いをわかろうとする必要がある。
さもなければ、本当に責めを負うべきは誰かが見えてこない。
本書は、性的な撮影をめぐる当事者たちへの取材を通して、
リベンジポルノが生まれる背景を解きほぐしていく。
さらに、デートDVや性暴力、JKビジネス、人身取引といった切り口から
リベンジポルノ被害者の支援に取り組む実践家たちを訪ね、
最先端の知見を集約した。
リベンジポルノが増殖する社会に、我々はどう向き合えばいいのか。
本書をお読み頂ければ、
「撮らせるな」と声高に注意するだけでは、
若者たちの性の拡散を止めることは出来ないことがわかるだろう。
早くもアマゾンで予約頂けるようになっている。
あなたのご予約をお待ちしております。